2018年2月22日木曜日

格闘技やボクシングでKO負けをした後の対応と対処の仕方

愛知県名古屋市千種区今池駅徒歩1分圏内、
今池ドン・キホーテ前のキックボクシングと格闘技ジムのガイオジム


ガイオジムで格闘技(キックボクシング・ボクシング)のレッスン筋力トレーニングのマンツーマンレッスンをしている和田教良です。

今回は、ボクシング、キックボクシング、柔道、MMAといった格闘技において、頭部を強打してダウンした時や、KO負けを喫した後の適切な対処法についてまとめました。
私の経験が少しでも誰かの役に立てばという思いで書いていますので、参考としてご覧ください。
また、医学関係者やダメージの蓄積について深い知識をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひご意見をお寄せください。随時情報を追記していきます。

脳のダメージについて


格闘技と脳のダメージ1 ~脳の特徴~

※少し怖い現実ですが、詳しく書かれています。

ダウンのメカニズム


【参照元:MMA通信
ハイキックが炸裂。失神した後にパウンドの追撃打。
私たち総合格闘技の選手は、失神後の追撃(パウンド)を受けることで、計り知れないダメージを脳に負うリスクと隣り合わせです。

画像のハイキックのように頭部に強い打撃を受けると、頭蓋骨の中で脳が激しく揺さぶられます。
その結果、脳震盪(のうしんとう)が起こり、立っていられなくなり倒れます。これが「ダウン」の仕組みです。


ダウンした直後の適切な処置


【参照元:助っ人外国人速報
見ている側としては最高に興奮するシーンですが、
この直後、ボブチャンチンに行うべき正しい処置とは…

【ダウン後、意識がない場合】

1. 呼びかけて意識を確認する。
2. 反応がない場合、胸とお腹の動きを見て呼吸を確認する。
3. 呼吸をしていない場合は、胸骨の下の部分を「肋骨が折れるほどの強い力」で連続して押す(1分間に100回〜120回のペースで心臓マッサージ)。

※絶対にやってはいけないこと:むやみに揺さぶる
頸椎や脳を損傷していた場合、体を揺さぶることで取り返しのつかない事態を招く危険があります。絶対に避けてください。

ちなみに、ジムや道場でのスパーリング等でダウンした場合は、すぐに氷嚢やアイス枕で後頭部を冷やすのが一般的な応急処置です。

参考:「頭を打ったあと」時間が経ってから注意すべきこと


生徒さんのしくじり体験
「KO負け後にお風呂に入っていいの?」



結論:絶対に湯舟に浸かってはいけません!ぬるめのシャワーで済ませてください。


これは、私が以前所属していたジムで指導していた生徒さんが、仕事の都合で移籍した後にボクシングの試合へ出場した際の「しくじり体験談」です。

その生徒さんは残念ながらKO負けをしてしまったのですが、後日体調について話を聞いていた際、耳を疑うような事実が発覚しました。

和田「KO負けしたその日は、家に帰ってどうしてたん?」

生徒さん「普通に家でお風呂に浸かってから寝ましたよ

和田「( ゚Д゚)!!」

頭部を強打した直後にお風呂に浸かるのは、下手をつくと命に関わる危険な行為です!
なぜなら、打撃を受けた脳の毛細血管はただでさえ切れやすい状態にあります。そこへ湯舟に浸かって体を温めてしまうと、血流が良くなり毛細血管が急激に拡張し、脳内出血を引き起こすリスクが跳ね上がるからです。

私は格闘技雑誌(ゴング格闘技格闘技通信など)を愛読していたため知識として知っていましたが、長く格闘技に関わっている人なら常識に近い事柄です。

※その生徒さんは格闘技を始めてまだ半年ほどだったため、そういった知識を教わる機会がなかったとのことでした。指導者の責任も重いと感じるエピソードです。



KO負けした後の正しい過ごし方


有名なファイターや指導者の方々がブログで発信している非常に有益な情報を引用して紹介します。

吉鷹弘氏のブログより

ダメージ蓄積の件・・・・・
最近、KO負けした選手が約1か月後の興行に参戦し、試合しているケースを度々見かける。

KO負けした脳へのダメージは30日そこらでは決して抜けきれるものではなく、CTスキャン等で医者から「問題なし」という判断を出されたとしても、それを信じて試合に参戦することは危険極まりないものである。
何故なら神経系統の細かな損傷等まではわからないことが多くCTスキャンの検査などで異常なしと判断されても、パンチドランカーとしての症状が観られることがあるからだ。

KO負けした選手はダメージを蓄積しない為にも以下に掲載される事項を厳守してもらいたい。

・KO負け後、最低2週間はアルコール、並びに香辛料のきつい飲食は避けること。

脳へのダメージで倒れた場合、大抵は頭の毛細血管・神経系統に亀裂が生じるものであり、その亀裂部分が回復しないまま、アルコール等を摂取すると、より亀裂が広がり、自然回復を遅らせる為である。
→ 場合によっては、長期にわたり回復しないこともある。

回復しなければ当然のことながら動体的反応力は鈍り、反射による反応は正常時とは比較にならないくらい劣化する。


・KO負け後、スパーリングは約1か月は行わないこと。

すぐにスパーリングを開始する選手がいるが、脳というものは倒れたことを確実に記憶している為、ある期間(最低1カ月以上)をおかなければ、軽いパンチでも倒れてしまう。「脳が倒れることを覚えてしまう」のである。

※これは一度癖になってしまうと、未来永劫取り除くことは難しい。

・ディフェンス面の強化をより重視し、ステップワークを共用した攻防を遵守する技術を強化する。

一度KO負けしてしまうと、少なからず打たれ脆くなり、相手の中に入っての攻防をどうしても避けがちになってしまう。
これを回避するには、空手の約束組手の様にあらかじめ設定したディフェンス練習を反復し、技術面での精度向上を図る以外にない。


【引用元:吉鷹技術論からダメージの蓄積

【和田の感想】

吉鷹氏の解説にある「打たれ弱くなること」「反応速度が鈍ること」は、私の経験からも完全に同意します。
過去にマススパーリング中のハイキックで完全に意識を飛ばされたことがあります。そのわずか2日後に練習を再開したのですが、あからさまに注意力が鈍っており、普段なら絶対にもらわないタイミングの攻撃(バックスピンキック)を胸部に被弾し、軟骨を折る大怪我をしました(今でも若干痛みます)。
ダウンした週は、絶対に焦らず、無理な対人練習を控えるべきだと身をもって学びました。


川尻達也選手のブログより

KO負けした後の過ごし方~これでもかというくらい過保護に~。

骨や靭帯、皮膚の裂傷などは痛みですぐわかります。
でも脳のダメージってイマイチわかりませんよね。
どのくらい休んだらいいの?
どんなことすると良くないの?
正直私自身も知らないことだらけだし間違ってるかもしれません。
そんな中でも色々な人に聞いた話や感覚を大事にして自分なりのKO後の過ごし方の話を。

今さっと思い出すだけでも2008年のエディ・アルバレス戦、2009年の魔裟斗戦、2011年のギルバート・メレンデス戦とKOされています。

まずKOされた直後は選手本人やセコンド、周りの人が見て何か異変がある時は病院に行って検査することをおすすめします。

その後の過ごし方。

基本的に1ヶ月は脳を休めます。
あるトレーナーの話だと2週間は完全休養した方がいいとのことだったので2週間は何も運動しません。

KOされた後良くないのは脳への震動です。
脳は頭蓋骨の中で脳脊髄液という液体の中に浮いています。
よく例えられるのは水の中に浮いている豆腐ですね。

2週間経った後徐々に練習を開始します。
でも震動の多い練習はNG。
打撃スパーはもちろんグラップリングスパーやサンドバッグにミット打ち、走ることもしません。
やるのは自転車(エアロバイク)や震動の少ないメニューでのウエイトトレーニングくらいです。
(この時期に体力が落ちるのが怖いならパワーマックスが便利です。)

私は気が小さいので、KO負け後はこれでもかってくらい自分に対して過保護になります。

負けた後って悔しくてすぐ練習始めたくなりますよね。
KO負けしたら尚更です。
練習をせず体力が落ちるのも怖いですよね。
でもそこはグッと我慢です。

落ちた体力は努力すれば戻りますが、一度打たれ弱くなった身体はなかなか回復することはありません。

試合までのハードトレーニングにKO負けのダメージ。
思いきって身体を労ってあげましょう。

ダメージが抜けたら、悔しさをバネに今まで以上にハードトレーニングの日々が待っています。


ちなみにですが。
1ヶ月経ってもハードな打撃スパーはやりません。
でも長い間打撃スパーをしてないと不安だったりしますよね。



【和田の感想】

トッププロですら、KO負け後はこれほどまでに慎重にダメージを抜く期間を設けています。
しかし、私の過去の練習仲間で、試合中に打撃で削られ最後は出血によるTKO負けをしたにもかかわらず、翌日には普通に練習に来ていた選手がいました。強く注意したのですが「大丈夫だ」の一点張り。
案の定、その何年後かには露骨に打たれ弱くなり、軽い打撃でもKO負けすることが増えてしまいました。脳のダメージの蓄積は本当に恐ろしいです。

格闘家として長く戦うための対策としては以下が挙げられます。
・被弾しないディフェンス技術を徹底的に磨く
・衝撃を吸収するために首周りの筋肉を太く鍛える

このテーマについては、また詳しく付け足して書いていきます。
格闘技やコンタクトスポーツを安全に楽しむ方々のためになる記事に育てていきたいので、医学やスポーツ障害に詳しい専門家の方がいらっしゃいましたら、ぜひ情報提供をお願いいたします。

wadanoriyoshi@gmail.com

上記までメールを頂けましたら幸いです。ご希望であれば、ブログ内にお名前や病院名・企業名をクレジットとして記載させていただきます。


脳の回復に良い食べ物


脳に良い食べ物

こちらの記事もご覧ください。
ちなみに私は、手軽に買えるコンビニの冷凍ブルーベリーが好きで、ダメージ回復と抗酸化のために日常的に食べています。


医学関係者からの情報一覧

2018/02/22(木)
Facebook経由で、石川県の理学療法士の方から貴重な情報をいただきました。

1.頭部外傷(スポーツ外傷、慢性硬膜下血腫)について
http://www.kantoh.johas.go.jp/hanasi/tabid/539/Default.aspx


なんと、「パソコンやスマートフォンなどの液晶画面を見続けること」も脳のダメージ回復に深刻な支障をきたすとのことです!現代人にとってはかなり厳しい条件ですが、早期回復のためにはデジタルデトックスも必要だということです。


英語の翻訳ができる方がいらっしゃいましたら、ぜひお助けください!💦

今池駅徒歩1分圏内!早朝からパーソナルトレーニングを受付中!

入会金・月謝無料のガイオジム!ご依頼・ご予約お待ちしています。
Twitter  メール  LINE

受けたいトレーニングを選んで予約!